酒仙のおはなし 第十話

 

最近、テレビで見かけなくなった時代劇。

 

寂しい事じゃ・・・。

 

「水戸黄門」とか「大岡越前」なんて良かったのー・・・。

 

 

付き物じゃったのは、居酒屋での場面。

 

いつもはけちけちしている長屋のはっつぁんが、博打で稼いだ小判を持ってニヤニヤ。

 

お店の奥にいるかよちゃんに大きな声で、

 

「おーい!酒、ジャンジャン持ってきてくれ!」

 

そして

 

「いつもの酒じゃねーぞ! 今日は灘の生一本だ!」

 

 

「灘の生一本」

 

最近では、酒屋さんの店頭には見かけなくなったのー。

 

「生一本」とは細かく言うとじゃな・・・

 

「米および米麹のみを原料とした、自醸酒であること。」

 

この条件に合った酒にしかつけてはいけない名前なんじゃよ。

 

紙パックとか、価格の安い清酒を大量に作っている大きなメーカーは、そのほとんどが桶買い。

 

つまり、自社で製造していない酒が多いために、「生一本」と言う名前がつけられないんじゃよ。

 

 

今宵は、小さな酒蔵ならではの「生一本」を、豪勢に試してみてはどうじゃな。

 

 

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