酒仙のおはなし 第六話

 

 

あんたさんは酒を呑むとき、どのような酒器をお使いじゃな?

 

どんなに旨い酒でも、酒器一つで随分と味わいも変わるからのー。

 

人の好みもそれぞれで、個性が出るもんじゃ。

 

 

 

わしは酒により器は変えておるよ。

 

 

吟醸酒なんかは「江戸切子」のグラスを使うし、

 

純米酒や本醸造をぬる燗にする時は、「焼き物の徳利や盃」を使う。

 

これだけでも酒の味わいはぐっと増す。

 

 

たまに安い酒を呑むときもあるが、そのときは・・・

 

「カップ酒のカップ」が一番じゃ。

 

何じゃか、雰囲気があるのー。

 

明日はがんばろ・・・。て、想う。

 

 

 

そうそう、昔の盃は平たいものじゃった。

 

最近は、お正月か三々九度のときくらいしかお目にかからんが。

 

 

大昔、日本人は海や川で、魚や貝を採って生活していたんじゃが、

 

その貝殻を使って水や酒を飲んでいた。

 

その名残で、日本の盃は平たいのじゃよ。

 

 

それに対して大陸では、動物を捕らえて食料にしていた。

 

その肉は食料とし、骨やは装飾品などにしていたんじゃ。

 

特には中が空洞のものが器として用いられた。

 

その名残がグラスじゃ。

 

最近のシャンパングラスやワイングラス、角に見えんか?

 

 

器一つとっても、先人の生活が見えてくるようで楽しいものじゃよ。

 

 

 

さて、今日はどんな器でどんな酒を頂くか、楽しみじゃのー。

 

 

先人たちの生活に思いを寄せて、さあ一献!