酒仙のおはなし 第三話

 

 

 

さてさて、何かつまんで味わいをかえるかのー。

 

旨い酒のあては、あまり腹にたまらんものが良いよのー。

 

 

 

おっ、そうそう。ここ白山市の美川のフグをご存知かな?

 

あの猛毒を持つと言われるフグじゃよ。

 

 

 

昔からじゃが、白山市の美川ではトラフグは獲れんかったんじゃよ。

 

では、何で美川のフグが有名なのかと言うと・・・

 

あの有名な北前船の寄港地として栄えていたからなんじゃ。

 

 

 

美川では小さなゴマフグは取れるが、大きなトラフグ北前船が九州から運んできていたのじゃよ。

 

 

 

猛毒を持つフグの身は、免許を持った料理人が、上手に料理すると大丈夫なのじゃが、

 

美川では、猛毒がある卵巣をぬか漬けにして食しておるんじゃ。

 

 

塩漬け1年、糠漬け1年することで、無毒になってしまう。不思議なことじゃがな。

 

この加工方法は、日本中でも白山市の美川でしか許されておらんのじゃよ。

 

 

 

しかし、科学が進んだ今でも、どうして無害になるのかは、わかっていないそうじゃ。

 

 

 

 

そうそう、わしはそのフグの卵巣の糠漬けを、さらに酒かすに漬け込んだ、

 

「フグの卵巣の粕漬け」が大好物でなー。

 

ここ金谷酒造店の蔵にある「山廃仕込みの古酒」にピッタリなんじゃよ!

 

なんと言うか、お口の中でものすごく幸せな味わいになって・・・・・

 

 

 

 

おー!たまらん!

 

ちょっと厨(台所)にいってくるよ!粕漬けがあるかもしれん。

 

 

またきておくれ!